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中嶋 秀夫; 濱田 一弥; 高野 克敏*; 奥野 清; 藤綱 宣之*
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 14(2), p.1145 - 1148, 2004/06
被引用回数:33 パーセンタイル:77.59(Engineering, Electrical & Electronic)ITERの中心ソレノイド(CS)コイルの導体ジャケットにステンレス鋼を使用することは、ニオブスズ生成熱処理において、Incoloy908のSAGBO割れを防止するための特殊な環境管理を必要とせず、製作の観点からの合理化が可能となる。原研は、室温からの4KへのJK2の熱収縮がIncoloyとほとんど同じであるJK2を開発した。このため、CSの機械的設計の変更は不要である。しかしながら、熱処理の間、不純物のリンは結晶粒界に炭化物の析出を促進し、脆化させる問題がある。リンの脆性効果を緩和する有効な手段としては、低炭素化とボロン添加が考えられるので、この観点からの研究を開始した。低炭素化及びボロン添加したJK2を製作し、中間的ビレットと最終的形状であるジャケットから切り取られたサンプルを使用して、引張強さ,破壊靭性、及び亀裂生長率の測定を行った。その結果、熱処理後4Kにおける伸びと破壊靭性はジャケットでは33%と91MPam、中間的ビレットでは31%, 123MPamとなり、ITER目標を満たした。溶着金属についても機械的特性が測定され、目標を満たした。以上により、低炭素化とボロン添加は、延性と靱性の改善に有効であり、ITER CSのジャケット材料にJK2LBを適用することが可能であることを実証した。
小泉 徳潔; 東 克典*; 土屋 佳則; 松井 邦浩; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 西島 元; 布谷 嘉彦; 安藤 俊就; 礒野 高明; et al.
Fusion Engineering and Design, 58-59, p.1 - 5, 2001/11
被引用回数:2 パーセンタイル:19.6(Nuclear Science & Technology)13T-46kAステンレスコンジット導体NbAlを開発し、その臨界電流性能を評価した。NbAlは強度が高いために、ステンレスコンジットを使用しても、そこにかかる歪は0.4%以下と評価できる。これによる臨界電流の劣化度は10%と小さい。実験では、サンプル製作の都合上、NbAlに熱歪がかからなかった。本サンプルの臨界電流値には劣化がなく、実際のコイルの導体でも、この測定値より10%程度低い臨界電流値となる。よって、臨界電流値は100kAと予想され、十分な裕度がある。